痙性斜頸

痙性斜頸とは

痙性斜頸は首の筋肉が自分の意思とは関係なく不随意に収縮することで、頭が前後左右に傾いたり、回旋したりする症状です。頸部ジストニアとも呼ばれ、大脳基底核を中心とする運動制御システムの機能障害によって引き起こされる局所性のジストニアの一種です。

日本では人口1万人あたり約3人の割合で発症するとされており、女性が男性より約1.5倍多く発症する傾向があります。主に25〜55歳の年齢層に多く見られ、発症のピークは30〜50歳代です。ただし、軽度の症状で医療機関を受診していない潜在的な患者さんも多いと考えられています。

痙性斜頸の特徴

症状の特徴として、一日の中でも変動があり、朝は比較的症状が軽く、午後から夕方にかけて悪化する傾向があります。また、睡眠中は症状が消失または軽減することが多いです。精神的緊張により症状が悪化することも知られています。

痙性斜頸は最も頻度の高いジストニアであり、発症年齢は通常20～60歳で、ピークは30～50歳です。症状は徐々に出現することが多く、まれに急性に発症し急速に進行することもあります。

痙性斜頸でお悩みなら当院までご相談ください。

痙性斜頸を放置すると、首や肩の痛みが慢性化し、日常生活の質が著しく低下してしまいます。頭部の異常な位置が固定化し、矯正が難しくなることもあります。筋肉の不均衡が進行すると、脊椎の変形や二次的な筋骨格系の問題を引き起こす可能性もあるのです。外見上の変化により社会的な活動が制限され、抑うつ状態などの精神的問題を併発することも少なくありません。

痙性斜頸の原因

痙性斜頸の正確な原因は不明ですが、神経系の異常が関与していると考えられています。脳の内部にある姿勢を維持するためのシステムが機能的な障害を起こすことが原因とされていますが、なぜ障害を来すかについては解明されていません。

痙性斜頸の原因として次のものが挙げられます。

痙性斜頸はこのような複数の原因が複雑に絡み合って引き起こされる症状です。大脳基底核を中心とする運動ループの機能異常が主な原因と考えられていますが、過度の疲労や精神的ストレスの蓄積、デスクワークなどでの長時間の同じ姿勢、薬剤の副作用、外傷後の後遺症、遺伝的要因なども関与しています。1人1人の原因が異なるからこそ、改善のためには詳細な検査が何より重要になります。

病院とはここが違います

痙性斜頸への対応として、次のようなものが一般的です。

ボツリヌス毒素療法

緊張している筋肉に直接ボツリヌス毒素（ボトックス）を注射し、筋肉の過剰な収縮を抑制します。効果は3〜4ヶ月持続し、痙性斜頸の第一選択治療として広く用いられています。しかし、効果は一時的で定期的な注射が必要であり、注射部位の痛みや一時的な筋力低下などの副作用が生じることがあります。

薬物療法

筋弛緩薬、抗不安薬、抗てんかん薬などを用いて筋肉の緊張緩和や痛みの軽減を図ります。ボツリヌス療法との併用で効果を高めることもありますが、単独での効果は限定的で、眠気やふらつきなどの副作用が生じることがあります。

外科的治療

重症例では脳深部刺激療法（DBS）や選択的末梢神経切断術が検討されますが、侵襲的な手術であり、感染や出血などの合併症のリスクがあります。また、永続的な神経損傷を伴うため、過剰な切断により機能障害を引き起こす可能性もあります。

痙性斜頸を改善するために

当院では痙性斜頸に対して、脳と神経の関係性に着目した独自のアプローチで施術を行っています。筋肉の緊張を緩和するだけでなく、脳の誤った指令パターンを修正することで、根本的な改善を目指します。

まず初回のカウンセリングで症状の詳細な経過や日常生活での変化を丁寧に伺います。その後、最新の米国製姿勢分析ソフトを用いた姿勢検査や当院独自の30項目に及ぶ検査を行い、症状の原因を特定します。

痙性斜頸と大きく関わっている首や肩の筋肉、神経系を詳細に分析します。頸部の可動域検査、筋肉の緊張状態、神経伝達機能をチェックしたうえで改善を目指します。必要に応じてレントゲン画像を確認して精度を高めます。

薬を服用されている方や薬に頼りたくない方、病院での治療で効果が期待できなかった方も諦めずにご相談ください。

当院で痙性斜頸が改善する理由

痙性斜頸の改善には現在の身体の状態を把握することが最も重要です。首や背中の周辺箇所の検査が最も重要であり、その理由は首や背中から神経が伸びているからです。

だからこそ、身体の変化や症状の波を見逃すことがないように、当院は検査から施術まで院長が一貫して行うようにしています。

変化を見逃さない一貫性が治療効果を高め、それが当院の豊富な改善実績に繋がっています。痙性斜頸は神経の専門家であるカイロプラクターにお任せください

痙性斜頸のQ＆A

痙性斜頸は自然に治りますか？

完全に自然治癒するケースはまれですが、約10〜20%の患者さんで自然寛解が報告されています。ただし、数年以内に再発するケースも多く見られます。適切な治療を受けることで症状のコントロールが可能になります。

痙性斜頸の人がやってはいけないことは？

長時間同じ姿勢を続けること、重い物を無理に持ち上げること、過度のストレスを抱え込むことは避けるべきです。また、首周辺の筋肉を過度に鍛えたり、無理なストレッチを行うことも症状を悪化させる可能性があります。

痙性斜頸はどの診療科を受診すべきですか？

神経内科（脳神経内科）が専門的な診断と治療を行う主な診療科です。ボツリヌス療法を行っている脳神経外科や、機能的脳神経外科を受診するのも選択肢です。

ボツリヌス注射はどのくらいの頻度で受ける必要がありますか？

一般的に3〜4ヶ月ごとに注射を繰り返す必要があります。効果の持続時間には個人差があり、治療を重ねるうちに間隔が延びることもあります。

痙性斜頸と肩こりの違いは何ですか？

肩こりは筋肉の疲労や緊張によって生じる症状ですが、痙性斜頸は脳の機能異常による不随意運動です。痙性斜頸では首が特定の方向に傾く特徴があり、意思とは無関係に筋肉が収縮します。

痙性斜頸は完治しますか？

完全な治癒は難しいケースが多いですが、適切な治療により症状をコントロールし、生活の質を大幅に改善することが可能です。約30%の患者さんがボツリヌス治療により寛解状態に達するとされています。

痙性斜頸で悩まされていた皆さまも、当院でカイロプラクティックの施術を受けて、このような変化がありました。

当院のカイロプラクティックと痙性斜頸は非常に相性がよく、劇的に改善するケースも見られます。

痙性斜頸は早めに対処すればするほど、改善までの期間も早くなります。一人で悩むことなく、お気軽にご連絡ください。